大学院での研究生活 9 ハゲタカジャーナル
皆さんこんにちは。
大学院等で研究した内容は学会や学術誌で発表されて世に出ます。論文が学術誌に掲載される際「査読付き(その方面の専門家が論文を読み、内容の妥当性と掲載に値するかを判断すること)」かどうかは重要です。なぜなら掲載された論文数がその人の実績とされることも多く、「査読付き」か否かで論文の価値が大きく変わるからです。ですが「査読付き」と謳いながらきちんと査読せずに論文を掲載するの粗悪な「学術誌」も存在します。これが「ハゲタカジャーナル(粗悪学術誌)」です。これらはお金を払えば簡単に論文を掲載してくれるので「査読付き学術誌への掲載件数稼ぎ」に悪用されていると考えられています。先日も筆者の名前などだけ書き換え、内容を全て盗用された論文が「ハゲタカジャーナル」に掲載されたと報道されていました(毎日新聞2022年9月17日朝刊、ネットでは有料記事で掲載 https://mainichi.jp/articles/20220916/k00/00m/040/120000c)。論文掲載件数が研究者にとって重要なことは確かです。ですが表面上の実績のためだけに安易な手段に頼ることや研究内容の盗用は、自分には実力が無いと表明することと同じです。誇り高く研究していきましょう。(小能治子)